おまけ 〜その後〜
城に戻った政宗は、しっかり残っていた政を徹夜で片付け。
結局寝る事もできずその日の政へと手をつけていた。
茶を持ってきた片倉は、ただ黙々と仕事をこなす政宗を見て首をかしげながら問う。
「殿、本日はなにやら機嫌の程がよろしいようですが・・・?」
「ああ実は幸村のことなんだがな・・・「申し訳ありませんが殿、惚気を聞く暇はございませんのでその相手は別の者を用意いたしましょう。」
表情を変えずに政宗の言葉を切った片倉は、さっさと部屋を後にした。
その行動を特に気にしてない政宗は、片倉によって部屋に呼ばれた成実が惚気の犠牲者となったとか。
一方幸村は、散々にやられてしまったため来る時よりも長く時間をかけて上田へと戻った。
戻って一番初めに出会ったのは身代わりにしていた小助。
「幸村様お帰りなさい!!」
「あ、ああ、・・・。」
如何せん今は、この元気のよさが少し頭に響く。
だが幸村の体調不良など知らない小助は更に言葉を続けた。
「もう酷いですよ幸村様!
おかげで信幸様の仕事、俺も手伝わされる羽目になったんですからね!」
言いながら手を差し出してくる小助をみて、幸村はただただ、しまった。と言う顔をして固まった。
このような顔、きっとそうは見れないだろう。
「で、お土産は?」
「す、すまん小助・・・・土産は・・・忘れた・・・。」
幸村の一言に、一気に不機嫌となる小助は文句を言い出した。
このような事が出来るのは信幸と父、昌幸。そして十勇士内では小助ぐらいなものであろう。
「酷いよ幸村様ー!俺楽しみにしてたのにー!!
何やってたんですか!?」
何やってたと言うか、犯られたと言うか。
「す、すまん小助、今度埋め合わせをするから・・・。」
「嫌です!何をやっていたのか話してくださいよ!!」
言えるわけが無い!と、幸村は今までのどの戦よりも今この瞬間に危機を感じていたのであった。
END